近年のデジタルスチルカメラは、4K動画撮影も含めて高画素化が一層進んでいます。
この画質を維持したままの高速連写や動画撮影は、カメラ機材のバッファメモリの課題もありますが、最終的な受け皿となるメモリーカードの高速書込みと大容量化は必須でした。
そこで登場して来たのが、新しい規格のフラッシュメモリー『XQDメモリーカード』です。
このカードが使用できる対応機種は少ないですが、先程の条件を必要とするカメラのほとんどはプロ用機材か、それに準ずるモノになります。
分りやすいところでは、先日発表されたばかりの[Nikon D5]と[Nikon D500]が、XQDカード対応モデルです。
この辺りのハイエンド機材になると、写真(ロスレス圧縮RAW/12bit記録)や動画(4K UHD動画記録)といった画像データが非常に大きく、高速転送が絶対条件。カメラの能力を引き出すためには高速書き込み対応のカードが必要になります。
たとえば[Nikon D5]は、ニコンのデジタル一眼レフではフラグシップモデル。
スチル画像なら有効画素数【2,082万画素】と連続撮影速度【10~12コマ/秒】。ムービー画像なら動画記録画素数(最高)【3,840×2,160】の撮影データを出力するカメラです。こちらのカメラには、書込みの信頼性を高めるためXQDカードスロットが2基装備される。
ブランド別ラインナップ
SONY(ソニー)
Gシリーズ
4Kハンディカムでの4K動画、デジタル一眼カメラでの高速連写に適した大容量XQDメモリーカード。
- 型番
- QD-G128A, QD-G64A, QD-G32A
- 特長
- XQDフォーマットVer. 2.0に準拠、PCI Express Gen.2およびUSB3.0の2つのインターフェースに対応、さらなる高性能化を実現し、PCとの接続をより簡単にしています。
4Kまでの映像を安定記録可能。高ビットレートの「XAVC 4K Intra 422」(4096×2160/60p、600Mbps)や「XAVC HD Intra 422」(1920×1080/60p、223Mbps)、「XAVC S」 (3840×2160/60p、150Mbps)の記録に対応。 - 転送速度
- 読み出し速度400MB/s、書き込み速度350MB/s
Sシリーズ
4Kハンディカムでの4K動画、デジタル一眼カメラでの高速連写に適した大容量XQDメモリーカード。(リーズナブルな旧モデル)
- 型番
- QD-S64E, QD-S32E, QD-S64, QD-S32
- 特長
- 4Kまでの映像を安定記録可能。高ビットレートの「XAVC 4K Intra 422」(4096×2160/60p、600Mbps)や「XAVC HD Intra 422」(1920×1080/60p、223Mbps)、「XAVC S」 (3840×2160/60p、150Mbps)の記録に対応。
- 転送速度
- 最大読み出し・書き込み速度180MB/sを実現し、プロユースにおすすめ。
- その他
- 読み出しができなくなった記録データを復旧するソフト「Memory Card File Rescue(メモリーカードファイルレスキュー)」の無償ダウンロード特典付き
Lexar(レキサー)
4Kなど含むHDカムコーダーや高解像度デジタル一眼レフカメラでの使用を目的に設計されたXQD 2.0カード。
Professional 2933x XQD 2.0
読み込み転送速度最大440MB/秒を実現。書き込み速度は32GBが最大390MB/秒、64GBと128GBが400MB/秒。
推定市場価格(税別)は、32GBが16,000円前後、64GBが28,000円前後、128GBが50,000円前後。
Professional 1400x XQD 2.0
読み込み転送速度が最大210MB/秒のモデル。ラインナップは32GBと64GB。書き込み速度は32GBが80MB/秒、64GBが185MB/秒。
推定市場価格(税別)は、32GBが10,000円前後、64GBが16,000円前後。