大口径レンズに備えたFUJIFILM X-T1 Debut !!!


噂に上がってどれくらいの月日が流れたでしょうか?
1月28日、遂に「FUJIFILM X-T1」が正式に発表されました。
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X-T1は一眼レフライクなデザインなので、誰にでも「カメラ」と分かり易いモデル。
今まで様々なXシリーズカメラが登場しましたが、海外でもX-Pro1以来、ひさしぶりに発表前から高い注目を集めていました。

欧米の市場では一眼レフユーザーが多い

なぜ、そんなに注目を集めていたのか?
それは、欧米で写真愛好家が求めるカメラの多くは、従来から販売される一眼レフモデルだからです。

日本のカメラ市場だけ見ると、一眼レフカメラよりミラーレスカメラが売れて来ているので、海外もそんな感じだと錯覚しがちですが、欧米市場での一眼レフニーズは強く、ミラーレスカメラは「まだまだこれから」と言った感じです。

X-Pro1から始まった箱形ミラーレスカメラは、欧米でも趣味性の高い注目のカメラではありますが、やはり大量に売れるのは一眼レフモデル。この辺りの情報は、どのカメラブランドも熟知している事なので、フジフィルムが特別な技術を採用した一眼レフモデルを登場させる事について疑問はありませんでした。

ただ、ミラーレスカメラの一般的な弱点に、遅いオートフォーカス、ピント精度の不安、光学式より見難い電子ファインダー等があり、幅広くユーザーを獲得出来るモデルが、ここ最近まで登場していませんでした。(ただ、マイクロフォーサーズ陣営は、この辺りの問題を、発売初期の頃に解決する糸口を既に持っていた)

FUJIFILMは、そんなミラーレス激戦時代でありながらも、独創性の高い技術を着実に開発。また、デジタル時代でありながらも、フィルム時代を思い起こさせ、暖かみのあるクラシカルな箱形デザインで、写真愛好家等を含めた新たなユーザーの獲得に成功。この販売好調により、開発投資が十分出来る資金を調達出来たのだと思います。

リアルタイム高倍率EVF

そして、創立80周年を記念すべき特別なモデルとして、また、幅広い写真愛好家のニーズに応えるべく、操作性に優れハイスペックな一眼レフデザインのミラーレスカメラ「X-T1」が登場したのです。

登場したX-T1の気になるスペックは?

  • 環境状況に左右されない防塵防滴仕様と−10℃の耐低温性能。
  • ボディ筐体は、すべて堅牢かつ剛性の高いマグネシウム合金を採用。
  • 大型で高速表示。世界最大0.77倍の表示倍率による広い視野、高精細・約236万ドット有機EL電子ビューファインダー。
  • 独自の位相差AFでトップクラスのAFレスポンス。
  • 連写スピード最大約8.0コマ/秒。
  • 比類なき高解像度を実現するローパスレス構造のX-Trans CMOS II。
  • 高速化された色再現性とクリアな画像エンジン「EXR Processor II」
  • 圧倒的な低ノイズの最高感度51200(拡張)
  • すばやく直感的に操作できるコントロールダイヤル&Fnボタン。
  • 撮影者の意思と一体化するダイヤルオペレーション。
  • 緻密なフォーカシングを実現する、充実のMFアシスト機能。
  • ±3.0EVに拡大された露出補正ダイヤル。
  • 優れた明暗再現をより拡張するダイナミックレンジ補正。
  • 富士フイルムの色合いを再現するフィルムシミュレーション。
  • 個性的でアートな作品を創る、アドバンストフィルター。
  • 多彩なオートブラケティング撮影機能。
  • フィルムシミュレーションと組合わせ可能な高画質のフルHD(1920×1080)動画撮影。
  • Wi-FiとNFC対応でSNS連携からスマホ等の各種機器への写真/動画を転送を可能。
  • 縦位置撮影の安定性とバッテリー追加による撮影枚数を増加させるバッテリーグリップ。

といった仕様で、今まで登場したXシリーズをベースに、機能と扱い易さと昇華させたモデルとなっています。

個人的に興味深い機能がEVF(電子ファインダー)。それに、欲しかったモノがバッテリーグリップです。

ミラーレスカメラを敬遠する写真ユーザーが問題として上げるのが、フォーカス速度と精度、リアルタイム感に欠けるファインダー情報じゃないでしょうか。

フォーカス精度とスピードに関しては、PanasonicとOLYMPUSのマイクロフォーサーズ陣営によって、既に十分なフォーカススペックを市販モデルに搭載しています。
この辺りの性能に、どれだけX-T1が肉迫するのか興味深いところです。
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ファインダーに関しては、解像度の高い有機EL電子ビューファインダーなどの普及が進んでいるので、初期に登場したファインダーに比べると見易さも格段に向上。特長の一つでもある被写体の拡大表示機能は、細部のピント合わせから、視力的な補助になったりと、光学式ファインダーなどでは実現が難しい機能もほぼ備えています。
今後は、より高速な被写体情報の表示や高精細な電子ファインダーを投入する事で、欠点を克服出来る日も近いでしょう。

X-T1の電子ファインダーには、高精細236万ドットの有機EL電子ビューファインダーを採用。
さらに見え易さを追求するために、世界最大の表示倍率になる0.77倍のEVF光学ユニットを搭載。大きく表示するだけでなく、ファインダー周辺画像の流れ対策に3枚のEDガラスを採用するなど、完成度の高いパーツへと仕上げています。

大口径&重量級ズームに備えたバッテリーグリップ

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あと、欲しかった装備がバッテリーグリップです。

こういったアクセサリーは、CONTAXとCanonを使用していた頃から必ずアクセサリー購入していたので、FUJIFILMが一眼レフデザインを販売する時には是非欲しいと思っていたところ、X-T1と同時に発売してくれるので、もう!万歳三唱であります(笑)
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こちらのバッテリーグリップも、他社製モデルと同様に、縦位置シャッターレリーズからコマンドダイヤルも装備する有難いアクセサリーです。また、その他にもファンクション、AFロック、AEロック等のボタンもバッチリ装備していますね(*^-^)v
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現在のレンズラインナップだと必要性を感じないユーザーも居るとは思いますが、今後発売される大口径ズーム(XF16-55mmF2.8 R LM OIS WR / XF50-140mmF2.8 R OIS WR)や、超望遠ズーム(Super Telephoto Zoom)等の、太くて重いレンズを装着して、縦位置で撮影する場合は必要性を感じる事でしょう。

X-T1には、まだまだ優れた機能が装備されていますが、個人的に目に留まった事を書かせて頂きました(^o^)
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撮影:
X-Pro1 + XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS

X-T1の全貌が確認出来て「ホッ…」としたところで、インドチャイで一息です。